一度かかると再発や慢性化するリスクがあるほか、別の病気を引き起こすこともあるので飼い主さんには十分な注意が必要です。
今回は、猫カゼの特徴や予防方法などについてご紹介していきたいと思います。
★猫カゼの予防方法
1.ワクチン接種を受ける
2.ストレスのない環境づくりをする
3.外で猫に触れたら必ず着替え・手洗いをする
4.室温管理を徹底する
★ 猫カゼに感染した愛猫にできる対処法
★ まとめ
主に、「猫ウイルス性鼻気管炎」と「猫カリシウイルス感染症」の総称を猫カゼと呼んでおり、それぞれヘルペスウイルス、カリシウイルスの感染が原因で発症します。
人間の風邪と同じように、くしゃみや鼻水などの症状が見られますが、感染ウイルスの潜伏場所によっても症状が異なります。
ウイルスは低温で湿気の少ない環境で活発になりやすく、寒暖差の激しい今頃や冬から春にかけて感染リスクが高まります。
また、母猫は出産や授乳などの子育てのストレスで発症することもあるため、春先から梅雨前(3月~5月頃)と、夏から秋(6月~8月頃)にかけての出産時期にも増える傾向にあります。
完全室内飼いであっても、飼い主さんが衣服や手についたウイルスを持ちこんでしまい、感染させてしまうことがあります。
猫カゼは治療を行っても、原因となるウイルスが体内に潜伏し続けます。
また、一度も発症していない猫であっても、病原体をもっている可能性があります。
これらの「キャリア」と呼ばれる猫が強いストレスを感じたり、ほかの病気を発症するなどして免疫力が下がったりすると、潜伏しているウイルスが活発化して再発することがあります。
再発によって慢性化し、別の病気を引き起こすこともあるため、注意が必要です。
猫カゼの感染やほかの病気の併発を防ぐためにも、以下のような予防対策を行うことが大切です。
1.ワクチン接種を受ける
猫カゼの原因ウイルスを体内に入れないためには、感染する前のワクチン接種が有効です。
すでに「キャリア」となっている猫でも、ワクチンを接種することで、再発しても症状が軽くすむことがあります。
また、体に免疫反応を起こさせて抗体をつくることで、次に同じウイルスが体に入り込んででも、撃退する力をつけることができます。
接種するワクチンの種類や時期は、かかりつけの病院で医師と相談して決めましょう。
2.ストレスのない環境づくりをする
猫はストレスで免疫力が低下することもあります。
猫トイレは「匹数+1」個を用意するほか、猫タワーやキャットウォークなどを設置して上下運動を促しましょう。
また、寒い時期は、静かで暖かく休める猫ハウスをつくる対策もおすすめです。
3.外で猫に触れたら必ず着替え・手洗いをする
猫カゼのウイルスは感染力が強く、猫同士が直接触れ合わなくても感染することがあります。
帰宅後は着替えとせっけんを使った手洗いをするなど、飼い主さんの手や衣服についたウイルスから感染させないよう、予防に努めましょう。
4.室温管理を徹底する
暑すぎず、寒すぎず、人が適温と思える温度が猫にとっても適温です。
エアコンをつける場合は24~26℃に設定し、ウイルスは乾燥を好むため、冬は加湿器を置いて湿度を50~60%に保つと効果的です。
日ごろから愛猫を観察し、目ヤニ・鼻水をふいて、高栄養食を与えるようにしましょう。
猫カゼをひいている猫は目ヤニで目がふさがったり、鼻水がかたまって呼吸が苦しくなったりしがちです。
毎日湿らせたガーゼなどでやさしくふき取ってあげましょう。
また、発熱している場合は食欲が低下し、カロリー消費も進んで衰弱しがちです。
ふだんより、カロリーが高い栄養食を与えるのもいいでしょう。
同居猫がワクチンを接種していても感染する可能性はゼロではないため、猫カゼを発症した猫は別の部屋で過ごさせるようにしたほうが賢明です。
さらに、発症中の猫に触れたあとは必ず手を洗い、さらにフードボウルやおもちゃなどについた鼻水やよだれを洗うなど、同居猫への感染を予防しましょう。
早めに対策や予防を行って、愛猫を猫カゼから守ってあげられるといいですね。
まとめ
いつもと様子が違う、何かおかしいと感じたら、できるだけ早めにかかりつけの病院を受診するようにしましょう。
どんな疾病でも、早期発見と早期治療が大切です。