最近、SNSで見かけるようになった「隣人ガチャ」という言葉をご存じですか。
引越し先のお隣さんがどんな人かなんて、あまりに運任せなものですが、実際に隣人トラブルの環境に悩む声はあふれています。
戸建てでも集合住宅でも同じようなトラブルはおきます。
ご近所とはできるだけ穏便にうまく付き合っていきたいですが、なかには常識が通じない場合もあります。
今回は、迷惑をかけない、かけられないように、“隣人ガチャ”をハズさない5カ条をご紹介します。








ハズレの隣人ガチャを引いてしまった例


◇ ◇ ◇


一戸建ての隣人ガチャに外れてしまったAさん(40代)は、14年前に中古一軒家を購入したものの、最近、隣人が庭の手入れをしなくなり、蚊が大量発生しているのだそう。

Aさんが住みだしてしばらく経った頃、隣人から「桃の木があると洗濯物に黒い虫が付く」「ミントのタネが飛んでくる」などと主張され、言われるがまますべて抜き取ったことがあるのだそう。

しかし、こちらが雑草を抜いてくれと言っても、相手の庭は荒れ放題のまま。

家のローンも残っており、「しばらくはこのまま我慢するしかない」とう肩を落とす。




集合住宅での隣人ガチャに外れたBさんは、SNSに


「もうやめて 頭痛やばいのに隣が暴れてる なんなの!!!!!!!!」

「うるっっっさい いちいちドカドカ爆音立てて部屋の中歩くなクズ」


と書き込まないとやってられないとうそぶく。




マンションに住むBさん(30代)は、音が聞こえるとスマホで録音し、実際の映像には確かに「ドン、ドン」と繰り返される音が聞こえます。

これが朝晩ほぼ毎日、長い時は数時間にわたって繰り返されたというから怖くなるのも無理はありません。




このマンションに引っ越してきたばかりのBさんですが、前の部屋からの引っ越しもまた「隣人の騒音」が理由だったそう。




隣人ガチャのハズレが続き、管理会社や役所にも対応を求めたものの、効果はなかったといいます。

やり場のない思いや怒りが、あのSNSの叫びにつながっているのでしょう。

「こんなこと書きたくないけど、書いてないとやってられない。」




隣人ガチャは人をも変えてしまうことがあります。

結局、このマンションもわずか8カ月での引っ越しを決断したそうです。






隣人トラブルに他人が介入しにくいワケ

◇ ◇ ◇


警察庁がまとめた隣人トラブルに関する相談件数は年々増え続けており、2019年の約27万件から、2023年は30万4477件と顕著な増加を見せています。

隣人トラブルの上位は「騒音・生活音がうるさい」(34.4%)、「ご近所付き合い・あいさつ」(33.6%)、「隣家の植物や私物の侵入」(19.1%)となっています。




最近の事例として、自動車盗難や闇バイト対策から設置が増えた「監視カメラ」をめぐるプライバシートラブルや、対戦ゲーム配信中の声の大きさなどがあります。

私の居住する集合住宅でも、真夜中に配信をする声がうるさくて眠れないという住民の声が管理事務所に届いています。

すべての人が昼間に起きて夜眠る生活をしているのではないでしょうが、一般的には昼間活動して夜は眠る方が多いと思われ、夜中の2時3時に配信される声が毎日階下に響くとなれば、我慢も限界になるのではないでしょうか。




舞台俳優のCさんはは、近隣から騒音を指摘された経験があるといいます。

住んでいるマンションの床に吸音材を敷いているものの、舞台の稽古やダンス練習、発声などをしていたら、2度注意されたそう。

引っ越しはしたくなかったため、部屋での練習はやめ、発生練習やセリフ読みはカラオケボックスで、ダンス練習はダンスルームを借りるようにしたのだそう。

「引っ越すとお金がかかってもったいない。ならば自分が変わることが正解だと思った」と語ります。




隣人トラブルに他人が介入しにくい理由として、


「何度も警察に注意してもらっても、一向に改善しない」

「役所に相談しても『住人同士のトラブルには介入できない』と言われる」

「弁護士には『強い証拠がないと動けない』と言われる」


などがあります。




具体的に弁護士に相談する際は、


・証拠がある
・損害が発生している
・相手が特定できている



などの場合は、損害賠償請求ができる可能性も考えられるそうです。




また、嫌がらせなど人間関係のトラブルは比較的対応してもらえますが、「お金はいらないからとにかくやめて欲しい」という要望は法的に要求しづらいことが多く、協力してもらえないことが多いようです。




過去の判例によれば“十分な証拠”とみなされる可能性は「ほぼ皆無」です。

一部、隣のマンション工事の騒音などは認められることがありますが、隣家が原因と認められたケースはないに等しいのです。




集合住宅の場合、自室に影響を受けている騒音の大きさは調べられても、その騒音が上からか、隣からか、斜め上からかは、特定できないことが多く、管理事務所や役所に場所を特定してほしいと相談しても、プライバシーの問題にかかわるためできない』と断られてしまうのです。






隣人ガチャをハズさない「5カ条」とクレームの「言い方」

◇ ◇ ◇


隣人ガチャをハズさない「5カ条」としては、


1.RC造建築物、最上階、角部屋を狙う

2.口コミサイトは要チェック

3.壁際に家具を置き音が漏れづらくする

4.住人とすれ違う際は笑顔で挨拶する

5.可能であれば事前に調査する



ことを推奨しています。




何がガチャはずれになるのかは人によって違います。

ペットを飼っている人であれば、隣人がペットを飼っていても何も感じないでしょう。

要するに自分にとってのガチャを引かないことなのです。




違う属性の人がいない所をできるだけ選ぶことが大切なのです。




失敗しない「クレームの言い方」もあるといいます。

「足音がうるさいのでやめてください」と言うと、相手に悪気がなくても「どうしていきなりそんなことを言われなきゃいけないんだ」なりますが、「実は足音みたいなもので夜も眠れず困っているのです」とやんわり伝えたり、他の住人に「解決に協力してほしい」「心当たりはないですか」「同じことで悩んでいなませんか」と声をかけて頼ってみましょう。






まとめ

隣人トラブルになった際に、掲示物で「悪気はないと思うが、控えてもらえるか」と張り紙を出して終わるケースもあります。
一般的には、加害者側に悪気がなく、騒音を出していると気づいていない可能性も高いので、「すみませんでした」で終わるケースも大半以上あるのではないでしょうか。

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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